
企業SNSのハッシュタグの付け方・選び方|数と種類の決め方
「この投稿、ハッシュタグ何個付けよう」。 書き終わったあと、最後のところで指が止まる。多すぎても宣伝っぽいし、少なすぎても見つけてもらえない気がする。そもそも、付ける意味あるんだっけ……。
この小さな迷い、毎回地味に時間を取られますよね。しかも困ったことに、少し前まで正解とされていた「とにかくたくさん付ける」は、いまはあまり通用しなくなってきました。SNSごとに、ハッシュタグの役割が変わってきているんです。
でも大丈夫です。ルールを丸暗記する必要はありません。「何のために付けるのか」という考え方さえ押さえれば、投稿ごとの判断はぐっと楽になります。今日はそこを一緒に整理していきましょう。
結論:ハッシュタグは「たくさん付ける」ではなく「役割で選ぶ」時代です。
① まず目的を決める(探されたい/キャンペーンをまとめたい/ブランドを覚えてほしい)
② 数はSNSごとに変える(Xは0〜2、Instagramは3〜5、LinkedInは3前後 が今の目安)
③ 3種類を意識して選ぶ(大きいタグ・具体的なタグ・自社の独自タグ)
迷ったら「このタグで探す人は本当にいるか?」を基準にすれば十分です。
いまハッシュタグの「常識」が変わってきている
数年前は、「ハッシュタグは多いほどリーチが伸びる」とよく言われていました。Instagramで30個びっしり付ける、みたいなやり方ですね。
でも、いまは各プラットフォームの仕組みが変わり、事情がかなり違ってきています。
- X(旧Twitter):ハッシュタグの重要度は下がっていて、付けすぎるとむしろ読みにくく見えることも。トレンドやキャンペーンでまとめたいとき以外は、無理に付けなくても大丈夫です。
- Instagram:発見(おすすめや検索)は、ハッシュタグだけでなく投稿文やキャプションの言葉(キーワード)そのものも見られるようになってきました。数を盛るより、関連の高いタグを数個、が今の流れです。
- TikTok・YouTube:「見つけてもらう」入口として、キャプション内のキーワードとタグの両方が効きます。ここは検索を意識する価値が大きい場所です。
大事なのは、「昔たくさん付けていたから」で続けないこと。SNSの仕様は頻繁に変わります。ここに書いた目安も、最終的には各SNSの最新の公式ヘルプで確認するのがいちばん確実です。
とはいえ、変わらない土台もあります。それが、次の「目的」と「3種類」の考え方です。
ステップ1:まず「何のために付けるのか」を決める
ハッシュタグを付ける目的は、大きく3つに分けられます。付ける前に、今回の投稿はどれか?を一瞬考えるだけで、選ぶタグがぶれなくなります。

- ①探されたい:その話題を検索・閲覧している人に届けたい。→ 関連性の高いテーマのタグを選ぶ。
- ②まとめたい:キャンペーンやシリーズ投稿を、あとから一覧で見られるようにしたい。→ 専用のタグを決めて統一する。
- ③覚えてほしい:自社やブランドを認知してもらいたい。→ 自社独自のタグを毎回そっと添える。
多くの投稿は①か③です。②は、プレゼント企画や「#○○の日」のような期間限定の施策で使います。「今日はどれ?」が決まれば、次のタグ選びは半分終わったようなものです。
ステップ2:数はSNSごとに変える(今の目安)
「何個がいい?」に唯一の正解はありませんが、いまの各SNSの空気に合わせると、だいたいこのあたりが自然です。
- X:0〜2個。キャンペーンやトレンド以外は付けなくてもOK。
- Instagram:3〜5個くらい。関連性の高いものを厳選する。大量に付けるより、投稿文にも自然にキーワードを入れるほうが今は効きやすい。
- Facebook:0〜2個。もともとタグ文化が薄めなので、付けすぎない。
- LinkedIn:3個前後。業界・テーマに関係する言葉を選ぶ。
- TikTok:2〜5個くらい。ジャンルを示すタグ+具体的なテーマのタグを、キャプションのキーワードとセットで。
数はあくまで目安です。「多いほど有利」ではないとだけ覚えておけば十分です。関係の薄いタグを数合わせで足すのは、逆効果になることもあります。
ステップ3:3種類を混ぜて選ぶ
同じ「探されたい」でも、タグには大きさ(使われている量)に幅があります。大きいタグばかりだと埋もれ、小さいタグばかりだと誰にも届かない。だから、大・中・小をバランスよく混ぜるのがコツです。
- ① 大きいタグ(ビッグワード):多くの人が使う一般的な言葉。例:
#カフェ#新商品。人目に触れる量は多いが、その分すぐ流れて埋もれやすい。 - ② 具体的なタグ(ミドル〜スモールワード):テーマや地域を絞った言葉。例:
#渋谷カフェ#手土産スイーツ。探している人の熱量が高く、届いたときの反応が濃い。ここがいちばん効きやすい。 - ③ 自社の独自タグ(ブランドタグ):自社やシリーズだけのオリジナル。例:
#○○社の中の人#○○の日常。すぐ数字にはつながらなくても、続けるとファンが投稿に使ってくれることもあります。
迷ったら、②の「具体的なタグ」を厚めに。「これで検索する人、本当にいるかな?」と一度想像してみて、顔が思い浮かぶタグを選べると外しにくいです。
やってしまいがちな、もったいない付け方
責めるつもりはまったくありません。どれも「良かれと思って」やりがちなものです。心当たりがあれば、ひとつ直すだけで十分です。
- 数合わせで関係ないタグを足す:投稿と関係の薄いタグは、届けたい人に届かないだけでなく、見え方も雑になります。
- 毎回まったく同じタグをコピペし続ける:楽ですが、反応を見て入れ替える余地がなくなります。定番+その回ならではを少し混ぜると◎。
- 人気タグに便乗して無関係な投稿をする:関係ないトレンドタグへの相乗りは、不快に受け取られたり、炎上のきっかけになることも。話題への便乗は慎重に。
- タグの中身を確認せずに使う:一見よさそうなタグでも、実際に検索すると想定と違う文脈で使われていることがあります。使う前に一度、そのタグを開いて中を見ておくと安心です。
ハッシュタグを付ける前のチェックリスト
投稿の直前に、さっと確認できるようリストにしました。運用ガイドやメモにコピーして使ってください。 全部を一度にやらなくて大丈夫です。まずは上の2つだけでも、じゅうぶん一歩前進です。
まずここから
- 今回の目的を決めた(探される/まとめる/覚えてもらう のどれか)
- 「このタグで探す人はいる?」と一度想像して選んだ
慣れてきたら足す
- 数はそのSNSの目安に合っているか(盛りすぎていないか)
- 大・中・小のタグをバランスよく混ぜられているか
- 使う前にタグを開いて、変な文脈で使われていないか見たか
- キャンペーン用タグは、社内・過去投稿と表記がそろっているか
- 自社の独自タグを毎回そっと入れているか
あなたへの影響
- 「何個付ける?」の迷いが減り、投稿を出すまでの時間が少し短くなる。
- 数合わせのタグが減り、届けたい人に届きやすくなる。
- 独自タグを続けることで、少しずつブランドを覚えてもらう入口ができる。
明日からの小さな一歩
いきなり全部を最適化しなくて大丈夫です。 まずは明日、次の1投稿だけ、「目的」を決めてから ②具体的なタグを1〜2個選んでみる。今日のゴールは、それだけで十分です。
ハッシュタグは、投稿の主役ではありません。中身がいちばん大事なのは、これからも変わりません。それでも、「なぜ付けるか」を自分の言葉で言えるようになると、あの最後のひと迷いがひとつ消えます。数を数えるより、届けたい人の顔を思い浮かべる。それができている時点で、あなたの運用はもう前に進んでいます。

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企業SNS運用の実務ヒントを、メールでも少しずつお届けしています。ひとりで抱え込まず、続けられる運用を一緒に作っていきましょう。